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執筆者の写真恒希 長谷川

ひとり芝居創作過程書き散らし(新作ツアー2022)①


誰も見ていないであろう荒野のような場所に久しぶりにひっそりと書く。

前にも書いたと思いますが、どこにも告知していないこの汚い旅館のゲームコーナーのようなガラガラな場所に、あえて踏み込んでくる方のために書いているようなところがあるのです。

いや、誰かの為と言うよりもやっぱり、自分のネタが出来上がっていく過程を、自分の為に残しておきたいというだけのことかもしれませんネ。


新作ツアー2022。ツアーといいながら、釧路と札幌の2か所だけ。本当は東京でもやりたかったんですが。”3都市でやればツアーと呼んでもいいでしょう”なんてスタッフさんたちと話していたんですけど、劇場問題で、東京公演は泣く泣く中止。

2都市でツアーと言うのもなんなんだけど、意地でツアーと呼んでいるだけのこと。同じネタをかけるのだから、そう呼んでもいいじゃないかというこちらなりの論理はあるんですけどネ。


さて、4月の頭まで別舞台で頭がパンパン予定もパンパンだったので、去年の暮れから溜め続けていたネタのタネを台本に起こそうという試みは一旦とん挫していましたが、

4月29日現在、2ネタの初稿が完成したというような状況です。


約3週間で2ネタ、これは悪くないペースだと思います。

一つは本当にくだらないネタ、テーマもなにもありはしないんですが、このくだらなさを、切なさいっぱいのネタに出来たら、相当笑えるんじゃないかなと、楽しみです。

飲み屋で起こる、(本人にとってだけの)珍道中。


そしてもうひとつ。

これは、知人と一緒に行った銭湯帰りに、知人が何気なく話してくださった職場でのエピソードに感銘を受け、「その話、詳しく聞かせてください」と頼み込んだところ、

当事者の方を紹介してくれて、みっちり取材をさせて頂きました。

こういうような作り方をするのはもしかしたら初めてかな。気軽に踏み込んでいけるようなネタじゃないんですけど、久しぶりにしっかり心が動かされました。

死に物狂いでくらいついて、ネタに仕上げたいと思います、これが笑いになったら、きっとものすごいことだと思います。そんな話。

関連書籍や映像を漁って、きっとものすごく細かな調整をしながら作り上げていくことになるかと思います。

構成上詳細を伝えるのは難しいので、是非劇場に見に来て欲しいです。


さああともう一本で台本はそろい踏み。

もう一本は何を作ろうか、全く決まっていません。とんでもなくシュールなものがやりたいなあと言う気持ちがあります。


または、やっと手に取ることができた「ゴド―を待ちながら」みたいに、”なにかをずーっと当てもなく待っている”人間の芝居というのは、これは昔から作ってみたいテーマのひとつ。


★釧路公演 2022.8.13(土) 北海道立釧路芸術館


★札幌公演 2022.8.20(土) 演劇専用小劇場BLOCH(ブロック)

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